たくき よしみつ の たくき よしみつ(鐸木能光)のデジカメ・ガバサク談義 ガバサク

お勧めのデジカメはこれだ(2011年12月25日更新)

お勧めデジカメの条件とは?

前回、2011年3月5日にこのページを更新した直後に3.11があり、原発震災に追われた1年でした。「ガバサクのお勧めデジカメページの更新がないようですが……」というツイッターなどもあり、年を越す前に更新しておきます。

ガバサク流がお勧めするコンパクトデジカメの条件とは、以下のようなものです。
  1. レンズが明るい(広角側開放F値2.0が目安)
  2. 撮像素子が大きい(小さな撮像素子なのに高画素を謳う機種は信用しない)
  3. 広角端が伸びている(24mm相当が目安)
あまたある条件の中から、敢えてこの3点だけを取り上げてみました。
それぞれの理由は、以下の通りです。

1)レンズが明るい
室内撮影でバシャバシャと内蔵ストロボを浴びせるような撮影方法は論外です。高価なデジタル一眼レフを買っても、セット販売のF3.5-5.6などという暗いレンズをつけていたのでは、ストロボを使うしかないわけで、結果的には、どんなに高解像度な写真が撮れたとしても、人物の顔はテカテカに光り、見るからに素人写真、というものになってしまいます。レンズ交換のできないコンパクト機では、レンズは極力明るいものでなければなりません。

2)撮像素子が大きい
正確にいえば、撮像素子は大きく、画素数は欲張らずに少なく……ということです。新製品が出るたびに、新開発のCCDやCMOSでなんたらかんたらという宣伝が踊りますが、結局、1画素あたりの面積が小さな撮像素子できれいな写真は撮れません(きっぱり!)。私もお人好しなので、新製品が出るたびに、「本当にそんなすごい撮像素子ができたのかしら……」と期待してしまうのですが、実際に撮った写真を見てがっかり……の繰り返しです。
CCDでは、1/1.63型・1000万画素というLumixのLX3/5、OlympusのXZ-1あたりがいちばん大きな撮像素子で、CMOSではCanonのS100 1/1.7型・1210万画素というのがあります。CMOSのほうが画素を欲張りやすいようで、1000万画素以下のCMOSセンサーはほとんど見あたりません

CCDかCMOSかという選択基準もあります。CMOSの画質が向上したと言っても、私はWX1などを使ってみて、今ひとつ画質的にはCMOSを信用していません。ただし、CMOSは処理が速いので、超高速連写による夜景のブレ補正合成とか、スイングパノラマ撮影(ざっと手持ちで動かすだけできれいなパノラマ写真を合成)といった、CCDには真似できない撮影機能も持たせられるという長所があります。また、CCDの性能はかなり極限まで来ている感じがあり、今後はCMOSの性能向上のほうが見込めるのかもしれないな、とも思います。
いずれにせよ、撮像素子の製造メーカーは少ないので、ソニーのような大きな撮像素子メーカーが無茶な高画素化路線を突っ走ると、そこから部品OEMで供給を受けている他メーカーも影響を受けるという結果になります。ニコンのP300が売れているのに早々と製造終了した裏には、そうした事情があったのではないかと睨んでいます。
3)広角端が伸びている
撮像素子を小さくすれば、レンズの実際の焦点距離が短くても超望遠が実現できますが、当然、画質は落ちます。コンパクト機のメリットを生かすなら、望遠端はある程度諦めて、広角端を伸ばすべきでしょう。28mmはもはやあたりまえになってきましたので、24mmを実現しているかどうかがひとつの基準になってきました。

これらの条件すべてをクリアしたカメラは、一時期、壊滅状態でしたが、CanonがS90を出したあたりから、少しずつまともな設計思想の新製品も見られるようになってきました。Olympusがマイクロフォーサーズではなく、普通にコンパクト機でXZ-1という明るいレンズのモデルを出してきたり、ニコンがP300を出したりといった動きです。
ただし、XZ-1は実際に使ってみるとLX5より明らかに解像感が劣っていましたし、P300は発売後半年ちょっとで製造中止で後継機種も出していない(2011年12月現在)というていたらく。ソニーのWX1もすぐに製造中止で後継機種は撮像素子が小さいまま画素数を大幅に上げる改悪。P300の製造終了は、タイの水害の影響だという話もありますが、それにしてもちょっと……。
結果、パナソニックがLXシリーズにかける責任感の強さが際立つ結果になりました。

以下、候補となりそうな機種をピックアップしてみました。詳しい仕様はメーカーのサイトなどで確認してください。
カメラの画像をクリックするとメーカーサイトに飛びます。
撮像素子と最高解像度の関係が一目で分かるよう、比較面積表示をしてみました。
(撮像素子面積)と(最高解像度面積)の差が大きいほど、設計に無理をしているということになります。

2011年、コンパクト機の動向 まとめ

コンパクトデジカメは、馬鹿な画素数競争をしている凡百モデルと、一部の高級志向モデルに二極化してきました。
まず、小さな撮像素子(1/2.3型より小さい)に1000万画素以上を詰め込んだモデルは無視しましょう。
1/2.3型・1680万画素などというのは論外です。
高級機では、新発売のOlymupusのXZ-1と、名機LX2/3の正統派後継機であるLumix LX5。もう少し軽いものをというならリコーのGR DIGITAL IV、CanonのS100。
画質が悪くても、そこそこに撮れる小型軽量機を求めるならSONYのWX1(製造終了モデル)。
重くてもいいなら、そしてフリーアングルモニターを重視するならCanonのG12。
このへんに絞られます。
私のお散歩カメラは、現在LX3からWX1に変わり、さらに最近、LX5を買いました。画質ではLX3/LX5が圧倒していますが、WX1の軽さ・小ささの誘惑に負けてしまい、ついついWX1でいいや……という気になります。でも、色や細部の解像感などの悪い写真を見るたびに、せめてLXで撮るくらいの根性がなくては……と反省しています。
P300が発売開始後半年あまりで製造終了になったのは、おそらくソニー製CMOSが手に入らなくなったからではないかと思います。バカな画素数競争を続けるソニーの無節操ぶり、コンパクト機の撮像素子を自社開発できないニコンの情けなさにがっかりさせられます。P300は製造中止後、プレミアム価格で売られています。まともな後継機種は出るのでしょうか?

結論としては、依然として一推しはパナソニックのLX5です。新品も価格がこなれてきて、買い時です。LX3の中古が1万円台で出ていたりもしますので、そういうのも狙い目。LXシリーズは買って後悔しません。

機種名撮像素子
面積比較
最高解像度
面積比較
レンズ開放F値レンズ焦点距離
(35mmフィルム換算)
シャッター速度本体重量その他・備考
LX5
Panasonic Lumix DMC-LX5 一推し!
Amazonで調べる

1/1.63型
CCD

3648×2736
(約998万画素)
F2.0-3.35.1-19.2mm
(24-90mm)
60〜1/2000秒271g(カード、電池、キャップ込み) 明るいレンズに大きめのCCD。他のコンパクト機とは別格の質感と性能。名機LX3が正常進化したモデル。とにかくあらゆる点で真面目に作られている。頑丈だし、ファームウェアのバージョンアップも長期間期待できる。性能のよさはもちろん、長く使えるという安心感が大きい。
2011年はニコンP300、年末になってCanonがS100を出してきたが、P300は半年ちょっとで製造中止。年末時点で後継機種も出ていないという異常事態。タイ水害の影響だけなのだろうか?
長く作って、その間もファームウェアをこまめにバージョンアップし続けるLXシリーズの真面目な姿勢とは大違いで、製品のよしあし以前に、メーカーの良心を疑ってしまう。
P300は2万円台で買えるのが大きな魅力だったが、製造中止後には実勢価格が急騰し、年末時点で新品は在庫限りのため3万円台半ば。中古のLX5が2万円台、新品でも3万円台で買えることを考えれば、LX5のほうが安心感がある。
レンズの倍率はLX3の24-60mmに対してLX5は24-90mmに。望遠端が伸びて使いやすくなった。露出補正をダイヤルで行えるようになったのも嬉しい進化。LX3はオートブラケットが電源OFF後にリセットされてしまい設定が保存できなかったが、LX5はカスタム設定モードにオートブラケットのON状態も保存できるので助かる。
実売最安値は3万3000円前後(2011年12月時点)で、P300と変わらないかむしろ安いくらいになっている。こうなると、ますますLX5を買っておいたほうが安心……ということになりそうだ。ファームウェアは必ず最新バージョンを確認し、最新版にしておくこと。(2010年8月発売) Amazonで調べる
ニコン P300
Nikon COOLPIX P300 推薦!
Amazonで調べる

1/2.3型
CMOS

4000×3000
(1200万画素)
F1.8-2.56-24mm
(28-112mm)
8〜1/2000秒189g(カード、電池、キャップ込み)広角24mm 光学4.2倍 F1.8レンズ フルHDという性能を低価格で実現していたが、半年ちょっとで製造中止に。
1220万画素 1/2.3型裏面照射CMOSは、おそらくソニー製で、WX-5に使われていたのと同じもの。あまりに早すぎる製造中止の理由の一つは、ソニーがこのCMOSを製造しなくなった(つまりニコンにOEM供給しなくなった)からではないか、と勘ぐっている(ソニーのWXシリーズは、目下、すべて1/2.3型 1620万画素というバカげたスペックになってしまった)。ソニーが、自社では使わなくなったCMOSをニコンに安く流していたとすれば、P300の低価格も頷けるし……。
タイの洪水被害で製造工場がダメージを受けたからだという話も聞く。であったとしても、あっさり製造終了を決めたのは、カメラの心臓部とも言える撮像素子を他社に頼らなければならないからだろう。
あるいは、ニコンはレンズ交換ができるNikon1シリーズを投入したため、コンパクト機に高性能を求めるユーザーがかぶってしまうことを恐れてP300を切り捨てたのか……。
いずれにせよ、そんな理由で名機が簡単に製造中止になり、後継機種も出てこないというのはいかがなものか。2万円台で買えていたうちは一推しだったが、アマゾンでも4万円を超えてしまった今は、安い中古を探すしかない状況。4万円出すくらいなら、LX5の新品が3万円台で買えるのでそっちがお勧め。大きさはS100に近いので、大きさ的にもちょっと中途半端な印象はある。レンズも広角端はF1.8と明るいが、望遠端はF4.9と極端に暗くなるのが惜しい。新設計撮像素子できっちり後継機種が出てくることに期待したいが、ニコンがコンパクト機の撮像素子を自社製造するとも思えず、難しいのではないだろうか。(2011年3月発売。製造終了)
Canon PowerShot S100
Canon PowerShot S100
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1/1.7型
CMOS

4000×3000
(1200万画素)
F2.0-5.95.2-26mm
(24-120mm)
15〜1/2000秒198g(カード、電池込み)S90、S95に続く後継機種だが、撮像素子はCCDから新設計自社開発CMOSに変更。広角端は24mmになった。
S95からの変更点でいちばん大きいのは撮像素子がCCDからCMOSに変更になったこと。画素数が増えた分、画質の点で不安が残るが、S95までのCCDの出来がそれほどいいとも言えなかっただけに、新開発のCMOSの長所を生かせれば悪い変更とは言いきれない。
少なくとも自社でコンパクト機用のCMOSを開発できていないニコンよりはずっと評価できる。
問題は価格で、出たばかりということもあって4万円台と高い。LX5の大きさ、重さはきついという人には有力な選択肢ではあるが、4万円以上出すならやはり3万円台で買えるLX5を勧めたい。(2011年12月発売)
オリンパス XZ-1
Olympus XZ-1
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1/1.63型

3648×2736
(約998万画素)
F1.8-2.56-24mm
(28-112mm)
60〜1/2000秒275g(カード、電池、キャップ込み)LX3/5と同じ1/1.63型1000万画素CCDに、LXシリーズよりさらに明るいF1.8-2.5というレンズを搭載した意欲的な高級機。
PanasonicのLXシリーズがしっかりした支持を受けているのを見てか、コンパクト機の高級化には動かないかと思われていたオリンパスから意表を突いたように発表されたモデル。ボディの大きさはLXとほぼ同じ。使用しているCCDもLXシリーズと同じものだと思われる。レンズの広角端での明るさはLXより明るいが、広角端は28mm相当なので24mm相当のLX3/5に負けている。LXと同じCCDにオリンパス自慢のF1.8〜という大型レンズを搭載し、フォーサーズと同じ映像エンジンを使ったというのだからものすごい画質なのかと期待したが、実際に使ってみると、解像感などはLXにはっきり負けていて驚いた。もわっとした雰囲気作りで一眼っぽさを演出しているのか、あるいは映像エンジンの設計が根本的に失敗しているのか。何度も「こんなはずはない」と思い直してテストを続けていたのだが、どうにも納得できずに手放した。AFがとろいのにも閉口した。
私は気に入らなかったが、支持層も多いようで、価格はなかなかこなれず、今も4万円を超えている。ガバサク流としては迷うことなくLX5を推薦。(2011年2月発売)
リコーGR Digital IV
リコー GR DIGITAL IV
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1/1.7型CCD

3648×2736
(約998万画素)
F1.9-9.06mm
(28mm)
180〜1/2000秒219g(カード、バッテリー込み)思いきってズームを捨て、広角28mm単焦点レンズで勝負するリコー。名機として愛されてきたGR DIGITALの最新版。
コンパクトさと画質の両立を求める人で、なおかつコンパクト機にズーム機能は不要だという人には最適。前機種GR Digital IIIとの主な違いはAF速度が速くなったこと。いちばんの問題は価格がとんでもなく高いこと。前機種のGR3でも2009年発売当初は軽く7万円を超えていた。GR4が出てGR3が安くなるかと思ったら、逆に7万円台をつける店が出るなど、GR4より高くなってしまった。リコーの絵作りが好きな人、あるいは少しでも軽いほうがいい、人とは違うものを持ちたい、という人が買うことになるだろう。この価格なら、よほど単焦点レンズにこだわらない限り、つぶしのきくLX5をお勧めしておきたいところだが……。(2011年10月発売)
機種名撮像素子
面積比較
最高解像度
面積比較
レンズ開放F値レンズ焦点距離
(35mmフィルム換算)
シャッター速度本体重量その他・備考
LX3
Panasonic Lumix DMC-LX3 一推し!
Amazonで調べる

1/1.63型

3648×2736

(約998万画素)

F2.0-2.85.1-12.8mm
(24-60mm)
60〜1/2000秒265g(カード、電池、キャップ込み)群を抜く明るいレンズに大きなCCD。他のコンパクト機とは別格の質感と性能。安く買えるなら十分に魅力的。
他より大きなCCDと、しっかり明るいF2.0のレンズ! 「他とは違う」真面目に開発したデジカメLXシリーズはパナソニックの良心と言える。ちょっと重いが、この性能なら重さは我慢できる。 多くのプロカメラマンがスナップ用やサブ機として使っていることからも、実力のほどが分かる。
LX5の登場で実売価格は一時期3万円前後(2010年10月時点)にまで下がったが、今は在庫も底をつき、新品は逆にLX5より高く出ていたりする。中古が安く出ていればお勧め。
なお、ファームウェアが更新され、弱点だったAF速度が相当改善された。ファームウェアの更新でこれだけ性能が上がる設計にしてあるというのも、ユーザーに長く使ってほしいというメーカーの姿勢を感じさせ、好ましい。購入後、ファームウェアのバージョンを必ず確認しておくこと。 (2008年8月発売/製造終了) Amazonで調べる
DSC-WX1
SONY DSC-WX1 一推し!
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1/2.4型CMOS

3648×2736(約998万画素)
F2.4-5.94.25-21.25mm
(24-120mm)
2〜1/1600秒149g(カード、電池込み) 新設計CMOSで入射光を高効率で取り入れ可能になり、暗い場面に強くなったとされる。実際、暗い場面での使いやすさは抜群で、他のコンパクト機より使っていて楽しい。しかし、画質そのものは1/1.63型CCDのLXシリーズや1/1.7型CCDのS90/95などには比べるべくもなく、圧倒的に負ける。1/2.3型1000万画素CCDの他のモデルにも負けているかもしれない。動画は1,280×720が可能。「一振りでパノラマ撮影」とか、高速連写して合成し、夜景の手ぶれを防ぐなど、CMOSならではの機能も満載されている。特に「一振りパノラマ」は楽しい。画質はそこそこで我慢して、いろいろな遊び方をしたいという人にお勧め。
ソニーが意欲的スペックで送り出したCMOSを採用した新機軸コンパクト機。明るいレンズ(広角端でF2.4)と新開発のCMOS撮像素子を採用している。画素数は欲張りすぎだが、レンズの明るさは歓迎。生産終了後、価格は下がり続け、2010年10月には最安価格が1万5000円を切り、2011年1月時点でもそのレベルを続けている。画質は我慢してでも安くて軽くて使いやすいカメラを、というかたにお勧め。画質はCMOS特有のモヤモヤ感はあるが、明るく分かりやすい絵作り。LX5やXZ-1の画質と比べることはできない(レベルが低すぎる)が、暗い室内での撮影しやすさや24mmまで伸びている広角側ズーム比において他の同クラス製品より優れている。CMOSの処理速度の速さを生かして、連写速度の向上や、複数枚撮影して合成し、手ぶれを打ち消すモードの搭載など、ユニークなスペックも。LX5の約半分の重さというコンパクトさがいちばんの魅力。
後継機種のWX5は、撮像素子が1/2.3型 有効画素数1220万画素に変更された。撮像素子面積がわずかに大きくなったものの、その分以上に画素数を増やしてしまっており、大変残念。むしろ画素数を落として撮像素子面積を大きくしてほしかった。WX1はコンパクト機の正しい姿を示している。なにしろ安くて軽いだけでも魅力的。今でも新品を売っている店があったりするし、中古も出回っているので、安く(1万円くらいで)買えるなら予備のコンパクト機としても超お勧め。(2009年9月発売/製造終了) Amazonで調べる
機種名撮像素子
面積比較
最高解像度
面積比較
レンズF値レンズ焦点距離
(35mmフィルム換算)
シャッター速度角度可変
モニター
その他機能
G12
Canon PowerShot G12お勧め
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1/1.7型
CCD

3648×2736<
(約998万画素)
F2.8-4.56.1-30.5
(28〜140mm)
15〜1/4000秒G10の後継機種。画素数は1000万画素のままで踏みとどまり、レンズのテレ端での明るさが増した。他の中級機とはコンセプトが違うので、ライバルはむしろパナソニックのLX5だろう。
401g(カード、電池込み)
バリアングルモニター搭載! 画素数を落とすというG11の良心はそのまま。フリーアングルモニターもそのまま。PowerShotシリーズの良心とも言うべきモデル。ライバルはニコンのCOOLPIX P7000。P7000とは同じ(多分)1/1.7型CCDを採用し、見た目もほぼ同じ、レンズのスペックも似ているが、P7000にはバリアングルモニターがない。また、ユーザー評を見ていても、P7000は作り込みが甘いようで、AF精度などに難がありそう。価格も大体同じなので、迷ったらG12を選んでおいたほうが安全なのではないだろうか。LX5やXZ-1に比べるとどっと重い。コンパクト機とは言い難いかもしれない。2011年1月時点での最安値は3万8000円台で、2011年10月発売時点より1万4000円近く下がった。(2010年10月発売)。 Amazonで調べる
機種名撮像素子
面積比較
最高解像度
面積比較
レンズF値レンズ焦点距離
(35mmフィルム換算)
シャッター速度角度可変
モニター
その他機能
PowerShot G11
Canon PowerShot G11お勧め
Amazonで調べる

1/1.7型
CCD

3648×2736
(約998万画素)
F2.8-4.56.1-30.5
(28〜140mm)
15〜1/4000秒キヤノンがメーカーの良識を取り戻し、G10から画素数を落とし、フリーアングルモニターを搭載した記念すべき「良心復活モデル」。他の中級機とはコンセプトが違うので、ライバルはむしろパナソニックのLX3、LX5、あるいは2011年2月発売のオリンパスXZ-1だろう。
355g(本体のみ)
後継機種のG12との仕様の差はほとんどない。G12も価格がこなれたが、G11はさらに5000円くらい安く在庫処分している。(2009年10月発売)。 Amazonで調べる
機種名撮像素子
面積比較
最高解像度
面積比較
レンズF値レンズ焦点距離
(35mmフィルム換算)
シャッター速度本体重量その他機能

PowerShot S95
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1/1.7型
CCD

3648×2736
(約998万画素)
F2.0-4.96-22.5mm
(28-105mm)
1〜1/1600秒
(オート時)
15〜1/1600
(全モードで)
170gF2.0の明るいレンズと1/1.7型CCD。Canonの良心が戻ってきた嬉しいベストモデルS90の後継機種。
CCDが大型化して、かつ画素数は増やさずに1000万画素で抑えた(これでもコンパクト機には多すぎるとは思うが)。レンズは広角端でF2.0の明るさ。ついにキングメーカーキヤノンが真面目にコンデジを設計したのがS90だった。S95はその後継機種。最安値がついに3万円を切った(2011年1月時点)。
ズーム比の大きさでLX3はS90に負けていたが、LX5になってほぼ互角となった。画質は圧倒的にLXシリーズのほうが上。質感や頑丈さでもLX5。とにかく壊れないし、安心感がある。
しかし、その頑丈さ、大きさが、コンパクト機とは呼べない域でもある。LXシリーズの大きさがどうしても邪魔くさいという人はこちらを選んでもいいかもしれないが、大きさ・重さが許容できるなら、PanasonicのLXシリーズか、CanonならG11、G12を買ったほうが、画質面では後悔しないはず。Amazonで調べる
PowerShot S90
PowerShot S90
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1/1.7型
CCD

3648×2736
(約998万画素)
F2.0-4.96-22.5mm
(28-105mm)
1〜1/1600秒
(オート時)
15〜1/1600
(全モードで)
175gF2.0の明るいレンズと1/1.7型CCD。Canonの良心が戻ってきた記念碑的モデル。
S95、S100が出ている今も、在庫を抱えている店があり、2万円台で売っている。(2011年12月現在)。しかし、S100が出ていて、S95も2万円台で売られている今、新品でS90を買う意味はまずない。性能的にも中途半端。 Amazonで調べる
HX5V
SONY DSC-HX5V 
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1/2.4型
CMOS

3648×2736
(約998万画素)
F3.5-5.54.25-42.5mm
(25-250mm)
30(マニュアル時)
〜1/1600秒
170g(本体のみ) 撮像素子はWX1と同じスペックのCMOS。1,920×1080、約60fpsでの動画撮影も可能。内蔵マイクがステレオ仕様になっているなど、遊び心重視の設計。
型番シリーズが異なるが、ソニーが意欲的スペックで送り出したコンパクト機WX1の兄弟機的モデル。WX1に比べて望遠端を2倍に伸ばした結果、広角端での明るさを犠牲にしているが(F2.4-5.9からF3.5-5.5へ)、コンパクト機で250mm相当の望遠ズームは魅力。価格が2万円を切っているので、気軽に買えるかもしれない。ハイビジョンビデオカメラとしても使えるし、他の2万円台コンパクト機よりは面白そう。ただし、楽しめる分、画質は諦める覚悟が必要。1万円前後など、中古が安く手に入れば買ってもいいかもしれない。後継機種のHX7V、HX9Vは、CMOSの画素数を意味なく増やしていっており、お勧めできない。撮像素子メーカーでもあるソニーが相変わらず画素数パラノイアになっている姿勢には本当にがっかりさせられる。ソニーにF707を世に出したときのような設計思想、合理的ビジョンはもう戻らないのだろうか。 Amazonで調べる
IXY 30S
IXY 30S Amazonで調べる

1/2.3型
CMOS

3648×2736
(約998万画素)
F2.0-5.34.9-18.6mm
(28-105mm)
15〜1/2500秒150g 最短撮影距離3cm。1280×720:30fpsの動画撮影可能。
キヤノンはコンパクト機の映像エンジン設計がうまい。AFの速さや操作性の明快さでも、世界をリードするメーカーとしての実力がある。IXYシリーズは馬鹿げた画素数競争の先頭に立っていて、まったく興味がわかなかったが、この30SはF2.0-の明るいレンズを搭載した魅力的なモデルだった。後継機種、31S、32Sは残念ながら同じ面積の撮像素子で画素数を増やしていってしまった。
2011年12月の時点でもまだ在庫を売っている店はあり、1万2000円前後。軽くて、安くて、気軽に撮れる「普通のコンパクト機」としてお勧めできる。中古を数千円で買うという手もあるが、IXYの耐久性はお世辞にもよいとは言えないので、中古を買う安心感はあまりない。 Amazonで調べる


『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社講談社現代新書) 『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社現代新書 カラー版 税込987円)
  be連載の『デジカメのキモ』で扱った写真をすべてカラーで使い、「デジカメ界の間違った常識・思いこみ・誤解」に切り込む。楽しい写真を眺め、ぐいぐい読める読み物として楽しみながら、読了後にはデジカメ撮影の腕が劇的に上がっているという、一粒で三度おいしい本。
Go!Go!(立ち読み版はこちら)

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(2011年12月26日更新)
LX5を買いました。LX3もまだまだ元気なので、もったいない買い物なのですが、XZ-1にがっかりしたり、P300が早々と製造終了したりで、2万円台で中古良品を買えるならLX5だ、ということで購入。LX3との性能差はあまりありませんでしたが、それだけにパナソニックのLXシリーズに持っている責任感や安定感を感じました。
阿武隈日記の中で、LX3やWX1との比較をしています⇒こちら
(2011年1月16日更新)
読者のかたからG11のスペックに間違いがあることを指摘いただき、訂正しました。
また、新製品オリンパス XZ-1を追加。中型機や過去の製品を懐かしむコーナーは⇒別ページに独立させました。
(2011年1月10日追記)
SONYのWX1を購入しました。これはお勧めです。LX3と使い分けしようと思います。
(2010年10月5日追記)
SONYのNEXシリーズについての感想を書き加えました。
(2010年10月4日書き換え)
LX3やS90に後継機種が出ています。そのへんの情報を入れて書き換えました。
(2009年10月31日追記)
LX3のファームウェアがバージョン2.1になり、AF速度がかなりよくなりました。ただし、近距離撮影でしっかり中央ピンポイントAFにしても、抜けてしまって後ろにピントが合ってしまうことが多いのは相変わらずの欠点。
ホワイトバランス調整も、何度も変更しているようですが、曇天などでは今イチ。このCCDで600万画素くらいに抑えておけばこんなに苦労しなくてもくっきりすっきりの写真が撮れたのでは……?
キヤノンはIXYが馬鹿な高画素化をやめず全滅状態で、PowerShotシリーズから選ぶしかなくなりました。S90は使ってみたいカメラですが、LX3が健在なので、試しに買ってみようということにはならず、実際の使い勝手や性能は想像です。
(2009年8月23日追記)
キヤノンのS90、これはお勧めですね。10月発売予定。価格がこなれてくれば、これが一推しになるかもしれません。SONYのWX1も、明るいレンズで広角が撮れるコンパクト機として、価格がこなれてくれば一推しになるでしょう。
(2009年8月20日追記)
キヤノンのG11が、G10の1500万画素から500万画素落として1000万画素(これでも多すぎるとは思いますが)CCDを新規開発して、フリーアングルモニターも搭載して発売するという嬉しい発表がありました。『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社現代新書)を刊行して10か月。ようやく……の思いです。
(2009年8月7日追記)
コンパクトデジカメの堕落ぶりは目を覆わんばかりのものがあります。もはや性能向上は望めないのでしょうか。メーカーはまったく意欲を示しません。
デジタル一眼レフはα300の改良版、α330が出て、私は思わず買ってしまおうかと思いました。α300と基本性能はそれほど変わらないので、ぐっと堪えましたが……。本当に魅力的なモデルです。
マイクロフォーサーズは面白い存在なのですが、なにせ高いです。面白そう、だけでは、私には手が出せません。
中級機はSONYのHX1で決まりでしょうか。便利で使いやすい、実によくできたカメラだと思います。
それにしても、ここで推薦したモデルは発売後時間が経っても値下がりせず、逆に値を上げてしまっているものもあります。いいものは支持されるという証でしょうか。
(2009年2月5日追記)
結局、LX3も買ってしまいました。満足です。LX2はさっそくヤフオクで売りましたが、これを買った人はお買い得でした。上限1万7800円に設定したところ、すぐに落札されました。
LX3と撮り比べた感想は、LX2はとてもいいカメラだということです。デザインなどはLX2のほうがしっくりきますし、わずかでも軽い、小さいというのはメリットです。マクロ撮影もLX3よりむしろ優秀でした。
ということで、LX2もリストに入れました。
(2009年1月30日追記)
パナソニックのLX2を購入しました。S600にそろそろつき合いきれなくなってきていて、何かないかなあと探していたところに、LX2が2万円まで下がっていることを発見。衝動買いしてしまったのですが、直後に、値段は倍しても、LX3のほうを買うべきだったと後悔。
売り場で触った感じが、LX3は今ひとつしっくりこなかったんですよね。LX2はレンズが飛び出しているあたり、スマートじゃないのですが、持った感じは意外としっくりきます。

(2008年10月4日追記)
カシオのFH20を購入しました。その実写リポートを「阿武隈日記」の中に載せています。⇒こちら
この結果、FH20は推薦機種の中の「参考」としました。
(2008年9月追記)
久々に内容をかなりアップデートしました。
コンパクト機は、もはや値段と軽さと広角性能とレンズのF値のみで選ぶしかなくなりました。CCDの画素数を落とせば、どれだけすばらしい画質になるのか、実に歯がゆい限り。
現在使っているのはNikonのS600中心です。文句をつけるところはいっぱいありますが、数世代前のモデルよりは圧倒的に使いやすく、画質もうまくまとめているので、結局はバリアングルモニターを諦めて、この手のモデルを使うしかなくなりました。面白くありません。メーカーは、コンパクト機をまじめに開発するつもりはもうないのでしょうか。製造だけでなく、設計までも台湾メーカーなどに任せているところが増えているようですし。
そんな中で、中級機に面白い動きが出てきたのが救いです。カシオはフラッグシップモデルが1/1.8型CMOSで600万画素。コンパクト機の高画素競争をさんざん煽っておいて、ここにきてさっと作戦変更ですか? 慌ててキヤノンが続いているようですが、どうなることか。
来年、お金に余裕があれば、SX-1ISあたりを買ってしまうかもしれません。
(2006年11月書き換え) F828に続いて、LC1もついに製造中止になり、後継機種も出ませんでした。このクラス(レンズ一体型高級機)は消滅するかもしれません。R1がいつまで製造継続されるのか、あるいはR1の後継機が出るのかが気になるところです。
私が理想とするデジカメは、R1の基本性能にLC1の明るいレンズが結びつき、かつ手ぶれ補正機能がついた軽量モデルです。つまり、F2.0-2.4くらいの明るいレンズ(F828やLC1)。大型撮像素子(R1)、可変モニター(R1、A200)、軽量ボディ(A200)、手ぶれ補正機能(A200)。これらが融合したモデル。
しかし、SONYも松下も、デジタル一眼市場に集中するあまり、F828やLC1の改良型を出すことはしませんでした。2006年11月現在、かろうじて現役で残っているR1も、F828が消えてしまったように、この個性を発展させることなく生産中止になる可能性が高いと思います。新品を買うなら今のうちかもしれません。値段もついに7万円前後にまで下がりました。F828が製造中止になった途端、店頭在庫分が一気に3万円くらい値上がりしたように、R1にもきっと同じことが起きるでしょう。

(2006年6月追記)LC1を中古で入手しました(ヤフオクで66000円)。
使い込んだ印象は、欠点として、ボディのホールド性が悪いこと(従って手ぶれしやすい)、ダイヤルリングがすぐに動いてしまうなど、操作系が煮詰められていないこと、重いこと、マクロが弱いこと。
長所としては天井ストロボがかなり効果的であること。
パナソニックが出すフォーサーズ規格のデジタル一眼レフは、ボディ形状がLC1とほぼ同じなので、やはりホールド性に問題ありですね。見た目の押し出し感や質感より、実際のホールド性や軽さを重視してくれたほうがありがたいのに、どうも勘違いしているとしか思えません。長時間持ち歩いたときの疲労度もかなり違います。
また、パナソニックは「ライカのレンズ」を前面に出してPRしていますが、印象としてはコニカミノルタA200のレンズのほうが色味が暖かいし、使いやすい感じ。そもそも、「ライカのレンズ」を作っているのはライカの工場かといえば……。
レンズのブランド名はまったく気にすることはありません。同じ工場でOEM生産されたまったく同じレンズユニットが、メーカーによってCanonになったりLeicaになったりCarl Zaisになったりしますから。
タムロン、コシナ、ペンタックス、シグマ……このへんの工場で作られたレンズはどんなブランド名にもなっているようです。
結局、使ってみるまでは、レンズの質は分からないから、F値くらいしか参考にならないということです。
購入直後のテスト撮影記録などは→こちら



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